新刊を出すまでにひとつ、確認することがありました。
私が開発した新しい作り方くぐリングシリーズがすでに存在する作り方なのかを調べることです。
日本では、30年以上タティングレースをやってらっしゃる方や先生、古いタティングレースの本から調べましたが
ありませんでした。
ではニードルタティングの盛んな国アメリカはどうかと、アメリカに29年住んでいる手芸大好きの親友に調べてもらいました。
ただ、親友の彼女は大きい手術をしたばっかりでしたのでいくら何でもと、ためらいました。
私の事をよく知る彼女は、私の気持ちに気づいて自分から調べてあげるんだと言ってくれたのです。
申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、アメリカに行ったとしても私には調べることも出来ないので彼女の言葉に甘えてお願いしました。
彼女の知り合いの色んな手芸の講師に聞いたり、タティングレースの書籍、図書館などで調べった結果、
私の開発したくぐリングシリーズはアメリカに無いことを確認するのは難しく無かったようでした。
スッキリした気持ちで裏技を含めて、他の本にはない沢山のテクニックを皆さんにご紹介出来る喜びは大きかったです。
ところが一つだけ、
親友と色んな話をしているうちに、何の心配もしていなかった指を使うロングピコットの作り方がアメリカにはあると聞いた時には
ビックリ(私が初の発見したのではない?!)、かっかり(偶然発見してラッキーと思っていた自分へ)、喜び(私と同じ考えの人がいた)
と色んな気持ちになりましたね~
ですので、指を使って作るロングピコットだけは私が偶然発見してても、すでにある作り方になります。
しかし、親友の話だとアメリカなどの国ではタティングレースで大きい作品を作る人は少ないんだそうです。
そう言えば、ニードルの会社の社長バーバラさんの作品も小さなモチーフをキルトなどにつける作品がほとんどでしたね。
親友もアメリではキルトがポピュラーな手芸で、そこに刺繡などを加えて楽しむ人が多いんだと言ってました。
でも、日本では指を使ってロングピコットを知っている人がほとんどいないので、今回の本の紹介で多くの方々が楽しく作れたら嬉しいです!
実は指4本分よりもっと長く、簡単に作る方法もあります。どうやらその方法はまだアメリカにはないようです。
その方法はまたの機会にご紹介出来たらと思います。
ニードル・シャトルタティングだけではなく、多くの手芸の基礎の作り方や昔から伝わる沢山のモチーフをみて考えると
先人の知恵にただただ頭が下がるばっかりです。
先人の知恵があるから今の私達は次へつなぐことが出来るのだと思います。
くぐリングシリーズのように時間かけて研究して開発した作り方に比べて
指で作るロングピコットの偶然の技はただのラッキーだと思いましたが、ニードルタティングからの励ましのメッセージではないかと
勝手にそう思いました。
とにかくみんなでニードルタティングレースを楽しみましょう!
今泉でした。